イギリス・日本の2拠点でFIRE

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日本で始まったリフィル処方箋制度

-- FIREまで199日  

※2022年2月2日から、上記日付を1年前倒した。  

 

夫には持病があり、治療方法は見つかっていないため毎日薬を飲んで症状を押さえている。

日本に移住した際に、大学病院を受診し新薬(日本で2年目くらい)を試した。

その薬がよく効いたのでローカルなクリニックに戻してもらい、3ヵ月ごとに薬をもらいに通っている。

 

ローカルなクリニックの先生は、夫の症状をぱっと見て「変わったことは無いですか?」という質問だけで90日分の処方箋を出してくれる。

待ち時間30分に対し、わずか20秒の診察だ。

クリニックでのお会計は1,330円。

 

3ヵ月に1度なのでそこまで負担ではないが、イギリスでは一般的に導入されている「リフィル処方箋」制度がこの4月から日本でも始まったので、前回の診察の際にこの制度を使えるか先生に掛け合ってみた。

コロナで新しい医療制度を説明する県全体の説明会が無くなったらしく、この新制度についてご存知なかった。

先生はこの制度を知らず、メモ用紙に夫の名前と「リフィル処方箋」とメモ書きして胸ポケットにしまうのを確認した。

 

リフィル処方箋(イギリスではRepeat prescription)と言うのは、繰り返し使える処方箋である。

日本の場合、同じ処方箋を3度まで使える。

1回目は医師の診察後、次回とその次は医師の診察なしで直接薬局に行けばいいという制度だ。

1回目と2回目の時には薬局が処方箋を患者に返し、3回目で薬局に回収される。

 

患者のメリットとしては、薬を出してもらうだけのためにクリニックに通院する手間が無くなる。

政府としても、医師の診察にかかる医療費が削減される。

一方で、医師としては2回目、3回目の医療報酬が減るのと、患者を診る機会が減るのでリスクがあるということになる。

 

病状が安定しない人には使えない制度だが、夫のように症状が安定していて、ずっと飲み続けないといけないような人にはピッタリの制度だ。

 

前回から3ヵ月経ち、いつものように通院。

先生もいつものように「変わったことはないですか?」と。

こちらから「リフィル処方箋は出来そうですか?」と話題を持ち出したところ、調べたけどどうやら出せない、と言われてしまった。

先生が言うには、処方日数は最大で30日なので、リフィルでも30x3回=90日分になってしまう。

処方日数の上限が30日の薬にはメリットがあるが、夫の薬は一度に90日の処方ができる。

だから現状でも90日分が一度に処方できているので、この制度を使うメリットは無いと。

 

ということで、あっけなくダメだった。

帰宅後にネットで調べても、処方日数の上限(先生が言うには30日)の決まりは出てこなかったが、90x3回=270日分(つまり9ヵ月分)もらえることは先生が調べた限りでは制度的にできないようだ。

 

まあ3ヵ月に一度の通院なので負担も少ないが、この制度の恩恵を受けれる通院頻度、症状の人がいたら担当医に聞いてみることをお勧めする。

公的病院では医療費を減らさないといけないので、特に積極的に導入を検討してくれるはずだ。