前回のおはなし
最近では貯金ゼロ世帯が増えてきていることがニュースになるが、これまで多くのの日本人は、貯金は大事だと教育を受けコツコツと貯金してきたはずだ。
私もそう教えられて育ち、小学生の時のお年玉なども貯金していた。
必要な額を貯金できたところでリタイアするのは悪くない(恥ずかしくない)と考えた。
理系イギリス人夫の「リタイアしたい」つぶやきも、「宝くじを当てて」と前置きがあったこともあった。
宝くじを当てるなんて非現実的なので、やはり堅実に貯金だ。
貯金→リタイアなら褒められるだろう。
問題はどれだけ貯めればいいか。
「みじめにならなず、旅行とかもいける生活費x寿命」で導き出すと、2億くらいか。
そんなに根拠はなかった。
独身の頃からFXをしていたので、この金額はつまり、どれだけFXで勝たなければいけないかを意味していた。
FXで数億稼ぐ人もいるのだから、ハイレバ・ハイリスクなトレードで勝っていけば達成できないこともないだろう。
でも、そんな思ったように勝てないのがFXだ。
私は「頑張ってFXで2億貯めるから待ってて」、みたいにつぶやき返すようになった。
実際はFXに飽きてしまったりしてそんなに頑張らず、FXで2億貯めるのも宝くじを当てるような確率になったままだった。
しかし今から考えると残念な子供時代だ。
あの頃の1000円は今の私が持つ1000円以上の価値があった。
1000円の価値を最大化するには子供のうちに使った方がいいぞ!と考えられるほど賢い子供ではなかったのだろう。
貯金そのものを賢いと思っていただけだ。
お金に対する教育の大事さが分かる。
(続く)